
こんにちは、広報部長です!
さて今回はトレンドワードに注目の回。皆さん、ここのところにわかに盛り上がっている「キダルト」なるワードをご存じですか?
簡単に言うと「大人向けな子ども文化」なんですが、これをキーワードにした商品が今、注目を集めています。その魅力についてご紹介しますね。
1. トレンドワード「キダルト」とは?

「キダルト(Kidult)」 とは、 Kid(子ども)+Adult(大人) を組み合わせた造語です。意味としては、「子どものような感性や遊び心を持った大人」や、そうした大人向けの商品・文化を指します。
これは日本で作られた造語ではなくて、欧米発祥なんだそう。特にアメリカやイギリスにおいて、大人がマンガやアニメ、玩具、ゲームなどを楽しむ現象を指す言葉として登場し、マーケティング用語として1990年代に広まったとされています。
日本に入ってきたはちょっと遅れて1990年代後半。そこから2000年代初頭かけてじわじわと定着していきました。バンダイやタカラトミーなどの大手玩具メーカーが「大人向けホビー市場」を開拓する中で使われ始めたのがきっかけ。そういえば、「大人のガンプラ」「大人の食玩」「復刻版おもちゃ」なんてものが注目されはじめたのもこの頃でしたね。
そして2025年現在、この「キダルト」、おもちゃ市場を中心にかなり盛り上がっています。
2. キダルトマーケットの特徴は?

高価格でも買います!
キダルトマーケットのターゲットは大人です。それも仕事を持っていて資金力がある大人の前に「子ども時代の憧れ」が現れたら…課金待ったなしです!
しかも大人向けのハイクオリティ商品なら、数万円使ってでも手に入れたいと思ってしまいますよね。
コレクション欲求が強い
「限定版」「シリアルナンバー入り」「復刻版」なんて言葉に弱いのも、キダルト商品のターゲット層の特徴。シリーズものだったり、カラーバリエーションがあったり、「集めたい」「コンプリートしたい」欲求をくすぐられると、もうたまりません!
懐かしさと最新トレンドの融合がアツい!
「昔好きだったキャラ」と「現代的なデザインや機能」は大人の心をわしづかみにします。本物の化粧品が入った魔法少女のコンパクトや、アートとして飾るに相応しい質感のロボット、最新技術でリメイクされた懐かしのポケットゲームなど、高めの価格帯で設定できるからこそ、デザインも機能もあの頃よりもずっとこだわったものが作れますよね。
3. カプセルトイ、コラボコスメなどなどキダルトグッズのデザインはどんなもの?
続々登場しているキダルトグッズ、どんなものがあるのでしょう?代表的なものを集めてみました!
3-1. 美少女戦士セーラームーンシリーズ > ミラクルロマンス シャイニングムーンパウダー 2025 Limited Edition(株式会社BANDAI SPIRITS)
昭和から連綿と続くバトルヒロインものの中でも爆発的な人気だった「美少女戦士セーラームーン」。乙女心をくすぐるグッズデザインも秀逸でした。
セーラームーンのコスメの始まりは、2004年1月に発売されたバンダイの「セーラームーンコスメ」にさかのぼりますが、本格的な大人向けコスメブランド「ミラクルロマンス」は2013年6月の「初代シャイニングムーンパウダー」が最初。それ以降も、様々な企業からコラボレーションアイテムや限定商品が継続的に発売されています。
3-2. Nikon ミニチュアカメラコレクション(株式会社バンダイナムコアミューズメント)
「ガチャガチャ」などとも呼称されるカプセルトイ。この市場は近年急速に伸びていて、大型ショッピングモールや駅ビルなどに大量のマシンが並ぶ「ガチャガチャの森」や「ガシャポンのデパート」などのアミューズメントスポットが続々登場しています。
もともとは子どものご褒美のような位置付けだったカプセルトイ。今や完全に大人の方を向いている商品がたくさん売り出されています。この「Nikon」のカプセルトイは好例。細部までこだわって作られた名品のミニチュア化は、大人のコレクション欲をくすぐります!
3-3. LEGO スターウォーズ デス・スター(レゴジャパン株式会社)
デンマーク出身の知育玩具の王様・レゴブロックも、2020年から「大人レゴ」と銘打ったシリーズを打ち出しています。
レゴブロックは、0歳から99歳までを対象年齢とした全人類型のおもちゃですが、「大人レゴ」のシリーズはあえての「18歳以上向け」。映画やアート、高級車や名建築などをテーマにさまざまなセットを発売しています。特に高い人気を誇るのがこの「LEGOスターウォーズ」シリーズ。こちらはスターウォーズファンならひと目で分かるあの宇宙要塞「デス・スター」を完全再現したものです。
「大人レゴ」はお値段もハイソサエティ。10万円を超えるものもざらにあります!ちなみにこちらの「デス・スター」は14万4980円!
3-4. PG UNLEASHED 1/60 RX-78-2 ガンダム(株式会社BANDAI SPIRITS)
プラモデル自体が既に大人向けのおもちゃとなっていますよね。その中でもガンプラの世界は奥深く、子どもから大人までを虜にする魅力に溢れています。着彩が不要なスナップ式から、着彩とベース作りまで込みのマニア仕様まで幅広いラインナップ。
この「パーフェクトグレード(PG)」シリーズでは、段階的組み立て工程を採用。本物のモビルスーツを建造する疑似体験を演出しています。全身90箇所以上に可動軸が設定されていて、とにかく動きが細かいのが自慢だそう。着彩が不要なプラモデルですが、パーツそれぞれの質感もこだわって作られているので、本物さながら(!)の完成度が味わえます。
3-5. りぼん70周年 × 3COINS コラボグッズ(株式会社パル)
少女漫画雑誌「りぼん」が創刊70周年特別企画として、3COINSと期間限定コラボアイテムを発売。80〜90年代の「りぼん」で連載されていた人気作品をあしらったバッグやステッカー、ポーチなどが登場しています。
なつかしの「りぼん」の付録をほうふつとさせるようなグッズデザイン。懐かしのイラストがほどこされたシールや名台詞をあしらったミニクリアファイルは、かつて読者だった元「250万乙女」(あの頃の「りぼん」読者はそう呼ばれていたのです…)の心に刺さりまくりです!
3-6. Anker モバイルプロジェクター/モバイルバッテリー Star Wars(アンカー・ジャパン株式会社)
最後にT3デザインのデザイン実績から紹介させてください。
モバイルバッテリーや急速充電器を扱うAnker様にて、「Star Wars™」デザインのモバイルプロジェクターとモバイルバッテリーの製品グラフィックを担当させていただきました。
モバイルプロジェクターは円柱型のボディに合うようにR2-D2の立体的なグラフィックをオリジナルで書き起こしました。また、モバイルバッテリーはファンだけでなく、ガジェット好きな大人に向けてキャラクター選定をおこない、デザインは製図のようなあしらいを採用。シンプルながらスタイリッシュなデザインを目指して制作しました。
大人として日常的に使うアイテムにも、こんなふうに愛するキャラクターがあしらわれていたらうれしいですよね。