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近場に欲しいレトロ自販機

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はじめて自分で自販機を使った時は妙に感動した。中学生になりたての頃、非行より歩行といった感じでよく散歩をしていた。極めていれば、散歩の達人の表紙とかになってたと思う。

散歩をしていると発汗からは逃れられない、汗をかけば喉が渇く。家に帰って蛇口を捻れば解決することも、散歩の途中だとそうはいかない。周りに公園もない。そこで初めて自販機を使った、100円1枚と10円2枚で飲み物が湧いてきて、渇きが嘘みたいに無くなっていく。心なしか視界もはっきりする感覚もあって、砂漠で遭遇するオアシスもこんな感じなんだろうなと思った。

………ここまでの話はかなりどうでもよくて、ホントはレトロ自販機の話がしたいのだ。齢26にもなって、レトロ自販機というものに出会ってまたまた感動している。飲み物やアイスとかよくある自販機とは違って、うどん、そば、ハンバーガーやらトーストとかあっつい食べ物がいろいろ出てくる。わざわざ自販機から出てくる、そこがいい。

レトロ自販機というくらいなので古い機械が頑張って動いている感じで、稼働している場所が限られている。今回はそんなレトロ自販機が楽しめる場所のいくつかを僭越ながらこのクーロン林が紹介していこうと思う。

1. 出会いは鉄剣タロー

レトロ自販機との出会いは去年の冬、金曜の深夜2時、埼玉のオートレストラン鉄剣タローという場所にいた。友人2人に行き先を伝えられず連れて来られて、寒くて眠くてが繰り返される負のテンプシーロール状態で正直満身創痍だった。店内にいたコレ↓が目に入った瞬間にあらゆる身体の不調が半分位吹き飛んだ。

うどんそば自販機
▲睡魔で意識が半分飛んでいる中、撮った写真。正面からの写真は無かった。

そう、コレ↑が“うどんそば自販機”、いわゆるレトロ自販機と呼ばれているもののひとつである。モチモチの木みたいなイラストが目印。

調理中
▲調理中はニキシー管がカウントしてくれる。これがまたカッコイイ。ずっと見てられる。

冬の深夜2時、どうかしてる寒さの中で食べたうどんは異様なほどに身体に染みた。うどんの写真は残っていなかった。

鉄剣タロー店内1
▲うどんそば自販機以外にも各種自販機が揃っている。見切れているがアーケードゲームも沢山置いてあった。

鉄剣タロー店内2
▲レトロ自販機とは反対側のスペース。映画のロケでも使われたことがあるらしい。

鉄剣タロー自体もとてもいい場所だった。自販機とゲームコーナーが充実していて、壁半分がサイケデリックなアートで塗られていて独特。真夜中だったこともあってか、限られた照明に照らされた店内は怪しげでもはや別の世界にいる気分になる。「いや〜これもう絶対月1で通うね」ぐらいに思っていたら、2020年5月31日に閉店してしまった。

これがレトロ自販機とのファーストコンタクトだった。極まった睡魔を吹き飛ばすほど出会いはハマるには十分すぎるものだった。

2. そのものズバリな自販機食堂

レトロ自販機がたくさん置いてある食堂の存在を知り、鉄剣タローのときと同じ座組で友人に連れて行って貰った。他力本願も甚だしいのだが、免許証が身分証明書以上の役割を果たしていない自分にとっては仕方がなかった。

自販機食堂
▲看板もこれまた素晴らしい。

群馬県は伊勢崎市に店を構える自販機食堂。レトロ自販機のレトロ自販機によるレトロ自販機のため場所だ。2014年オープンとまだ出来て日が浅い。

自販機食堂キャラクター
▲レトロ自販機のオリジナルキャラクター、名前はわからない。

うどん自販機
▲自販機食堂のうどんそば自販機。モチモチの木みたいな部分もうどんオンリーバージョンだ。

決して華やかではない無骨な外観、小銭を投入する者全て平等に数十秒待たせ平等に暖かい食事を提供してくれる。素朴だけど底知れない味わいがある、“わび・さび”とはこういうことをいうのだろう。もはや全自動千利休といっても良い。今の時代に利休がいたら、茶室にうどんそば自販機を2つくらいは置いていただろう。

お金投入口
▲新500円対応の字が嬉しい。今日日、旧の方なんて見かけない。

ここのうどんそば自販機では、うどんとラーメンを食べることができる。そばはそばでも中華そば、という解釈がまたニクい。でもせっかくなのでラーメンを食べることにした。自販機自体がデリケートであることを察し、注意書きに従順にゆっくりと小銭を投入し購入、レトロ自販機において焦りは禁物だ。

受け取り口

温まるのを仁王立ちで静かに待ち、取出口から受け取る。手前に落ちている麺は取り出しが上手くいかず四苦八苦している中で落ちてしまった。取るのが下手すぎてこっちまで温まってしまいそうだったが一度深呼吸し落ち着く。そう、レトロ自販機において焦りは禁物なのだ。無事取り出し、落とした麺はしっかり掃除した。

ラーメン
▲素ラーメンかと思いきや意外にもちゃんとしている。

これがレトロ自販機のラーメンである。味の方も意外と美味しい。そうは言っても自販機でしょ?という気持ちを半歩位越えてくれる旨さである。チャーシューもしっかりとした存在感でこれまた嬉しい。

自販機食堂店内1

自販機食堂店内2

360度自販機自販機といった感じの店内、居るだけで心が浄化される。レトロ自販機を楽しむ場所という一点集中の潔さ、住むのもやぶさかではないレベルの居心地だ。

3. いかにもな場所オートパーラー上尾

これ以上友人に頼るとアッシーくん扱いしてるみたいで極まりが悪いので、今回は一人で行くことにした。行先は埼玉県北上尾にあるオートパーラー上尾だ。 オートパーラー上尾
▲一見閉まってそうだがちゃんと営業している。

北上尾駅から徒歩15分ほどにそれはある。これがオートパーラー上尾、ココになきゃ嘘だよって位のいかにもな見た目、非常に心象が良い。朝も早い時間だと言うのに店内にはすでにお客がいて、スト2をするおじさん(ストおじ)、麻雀ゲーをするおじさん(麻おじ)のそれぞれ位置に着いていた。そして自販機を利用しに来たおじさん(私)も入ったことで店内は3人のお客で構成された。四捨五入すればほぼグータンヌーボという感じだ。

オートパーラー上尾店内1

オートパーラー上尾店内2
▲ゲームセンターが主で奥のほうに自販機がある。中はものすごく暗い。

うどんそば自販機2
▲お馴染みそばうどん自販機、ここはキチンとそばとうどんが出てくる。

そば

自販機食堂の変化球とはまた違う王道と向き合っている実感。これが自販機そばである、やっぱり意外と美味しい。実はうずらの卵が入っている、いいね!

トーストサンド自販機
▲暗過ぎて上手く撮れない。

トーストサンド自販機も利用してみる。自販機食堂にもあったのだがスルーしてしまっていた。チーズハムとコンビーフの2種類、今回はコンビーフを選んだ。

ファンタ&トーストサンド
▲瓶ファンタもあったので買ってみる。朝食っぽさが増した。

トーストサンドはアルミホイルにガチガチに包まれた状態で出てくる。もっというとアチアチにされた状態でもあるので、取り出すのに躊躇した。コンビニバイト経験者なら分かるかもしれないが、チーズドリアをコンビニレンジで1000W温めた時の灼熱をアチ度100とすれば、このトーストサンドはアチ度85位、看過できない熱さだ。

トーストサンド2
▲中身はこんな感じ。コンビーフがまばらで画的には映えない。でも頑張ってる。

トーストサンドのビジュアルを見たとき、流石に技術の限界を感じたのは否めなかった。でもやっぱり味は意外と美味しい。瓶ファンタも相まって一端のファーストフードって感じになるから面白い。

フラッシュボール
▲自販機近くにあったスマートボールみたいなゲーム。バネでボールを飛ばし数字を揃えていく。

フラッシュボール2

景品

何となく、FLASHBALLというパチンコ系レトロゲームをやってみた。最初は鳴かず飛ばずだったのだが、4回目で理由不明のボーナスポイントが滝のように入り瞬く間に数字が揃っていき景品をゲットした。スマホスタンド、普通に嬉しい。コツを掴もうと5回目をやってみるが、こちらの意志とは関係なくボーナスポイントが大量に入ってくるから、またまた数字が揃って景品をゲットした。林檎の形をした手動扇風機、アイファン。ゲームの仕組みが全く見えず、なんだか怖くなってしまったので、そそくさと退店した。

4. アミューズメントな中古タイヤ市場

神奈川県相模原市にある中古タイヤ市場。中古タイヤとあるのになぜかレトロ自販機が大量に置かれている場所。結構有名で時折テレビなどで取り上げられている。私もがっちりマンデーで知った口だ。

中古タイヤ市場

原当麻駅から降りて約30分ほど歩いたところに中古タイヤ市場はあった。パット見“ホントにココだよな?”と疑ってしまいそうだが、自販機が目に入った瞬間そんな考えは立ち消えた。

うどんそば自販機3

奥までズーッと自販機が並んでいる。圧巻の一言に尽きるとはまさにこのこと。どこ切り取っても自販機、自分が所ジョージだったら世田谷ベースの一角は絶対こんな感じにしていただろう。

うどんそば自販機&ラーメン自販機
▲勝手知ったるうどんそばの隣になんとラーメン自販機。ラーメンもちゃんといたのか。

アイス自販機
▲天然素材主義という強い信念に目が行ってしまう。アイスの自販機らしい。

シガレット菓子自販機
▲タバコ自販機にシガレット系菓子が入っている小粋な自販機。

ラムネ菓子自販機
▲こっちは乾電池の自販機に缶型のラムネ菓子が入っている。ステキな再利用だ。

ボンカレー自販機
▲なんとボンカレーまで売ってる。何でもありで凄すぎま~す。

とにかく様々な種類の自販機がある。ここに載せているのもまだ一部でほかにもまだまだある。凄すぎてとても一回では咀嚼しきれない情報量。

テレビで取り上げられるほどの場所なので、お客も沢山いた。沢山と言ってもオートセンター上尾がグータンヌーボだとすれば、中古タイヤ市場は格付けチェック位な感じで人がいた。それと家族で来ているのお客が多くて驚いた。もうある種のアミューズメント的な施設と化している、凄い。

ハンバーガー自販機

人が多めで慌ただしくはあったので、ハンバーガー自販機を買って早々に撤退することにした。なんともいえない表情のコックが目印のハンバーガー、味は3種類あったがテリヤキしか在庫がなかった。

ハンバーガーキャラクター
▲どういう表情なんだろうか。

ハンバーガー箱
▲箱に入った状態で出てくる、良いね~。

ハンバーガー

自販機ハンバーガー、バンズ、パティ、ソースのみのあまりに潔が良い作り。繰り返しの表現になってしまうがこれも意外と美味しい。レトロ自販機は意外と美味しいで成り立っているのかもしれない。ほかの種類のバーガーも気になってしまう。

中古タイヤ市場、その圧倒的な自販機の数に文字通り圧倒されてしまったので、また落ち着いて行こうと思った。今度は早朝とか夜中にリベンジしよう。

5. もはやレトロ自販機になりたい

レトロ自販機、ホントに楽しい場所でいつでも行きたいのだが如何せん遠い。基本車で行くような場所にあるので、電車に乗ってふらっと寄るというのもなかなか難しい。正直徒歩5分位の場所に欲しいし、あればほぼ毎日寄ると思う。とは言っても降って湧くものでもないし、レトロ自販機売るよ!と言われてもとても手が出ない。

じゃもう自分がレトロ自販機になるしかないね……!!?

何が言いたいかというとレトロ自販機グッズがあったりするのだ。これさえあればレトロ自販機と一緒に日常生活を送ることができる。

うどんそばTシャツ
▲引用:うどんそば2020アパレル

マニアパレルさんが販売している、うどんそばTシャツ&バッグ。不定期で受注販売しているレトロ自販機グッズだ。なんと自販機の製造元の許可を取っている、完全無欠のうどんそば自販機グッズなのだ。2020年販売分は9月で受注を締め切っている。私も滑り込みでTシャツを注文した。マニアパレルさんの商品はどれも切り口が独特なので是非サイトの方も見に行ってほしい。twitterもやってるよ。

うどんそばTシャツ2
▲これが実物、再現度高い!

これを着ればうどんそば自販機になれて、徒歩0分が実現できる。ただしうどんもそばも出てこない。でもこれを着てレトロ自販機を利用すれば気分的には無敵だ。

鉄剣タローの閉店を知ったとき、レトロ自販機も近いうちに跡形もなく無くなってしまうんだろうなと勝手に思ってしまった。なので今のうちに飽きる位レトロ自販機を堪能しとこう思った。

今回紹介した場所以外にどこにレトロ自販機あるの?と思ったそこのあなた。大丈夫、懐かし自販機というサイトの懐かし昭和レトロ自販機コーナーの全国マップ&完全リストというページで日本のどこにレトロ自販機スポットがあるのか見ることができる、非常に便利だ。不思議な魅力があるレトロ自販機、皆さんも一度足を運んではいかがだろうか。

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